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アントニオ・カッジャーノ
大音量で流れるナポリ民謡に少々うんざりしながらも、アヴェリーノの町からタクシーで目指すのは、南イタリアを代表する赤ワイン「タウラージ」を生産している「タウラージ」の町。
タウラージの町の住宅地に入ると「カンティーナ・アントニオ・カッジャーノ」へと導く表示看板が要所要所にあり、その表示に従ってタクシーを走らせ、ようやくカンティーナに到着します。
小鳥がさえずるのどかな場所に、深い緑につつまれた大きな山をバックにして、ひっそりとたたずむレンガ造りの建物。赤い縁取りの樽蓋が看板になっているのが、なんとも素敵です。到着するやいなや、このワイナリーのオーナーであるアントニオ・カッジャーノさんが笑顔で出迎えてくれ、さっそくカンティーナ(ワイナリー)の中へ。
中へ入ってまず目に飛び込むのが、まるで写真ギャラリー展に来たのではないか、と思わせるパネルコーナー。アントニオさんは、旅をするのも写真を撮るのも好きなのだそうです。そしてその奥には、壁いっぱいに飾られた写真と、ワインコンテストで受賞した賞状の数々。
アントニオさんに導かれて、オレンジ色の光りのともった薄暗い岩造りの地下セラーへ進んでいくと、そこはまるで洞窟の中を探検しているかのよう!岩造りの壁を活かして、ところどころオブジェやタウラージのワインが飾られ、ライトアップされています。生産年(ヴィンテージ)ごとに瓶熟成のために積み上げられているタウラージワインは、オーナーであるアントニオさん自らが積み重ねていくそうです。
オブジェで多かったのが、ダミジャーナ。ダミジャーナとは、ワインを入れる大きなガラス瓶で、通常は54〜55リットルのワインが入り、本体部分を藤(とう)などで覆っていることが多く、出来上がったワインを入れ、そのまま販売に使います。半分の量を入れる半ダミジャーナもあります。
飾られていたダミジャーナの一つには、女性の体の一部を表現したオブジェも入っていました。そのオブジェは見えないように、小さい額縁の絵画で隠されています。一緒に案内してくれたフランコさんが、「アントニオの頭の中には、いつもこういうこと(女性のこと)でいっぱいなんだ。」と冗談を言って、和ませてくれました。
地下セラーは、狭い洞窟のようなところもあれば、外部からは想像できないくらい広い空間もあります。広い場所には、大きなステンレスタンクが並んでいたり、醸造機器もあり、ワインの醸造が行われています。
1990年に設立されたワイナリー「アントニオ・カッジャーノ」。タウラージワインの失われた香りと味を復活させるために、短い歴史の中で現代技術を駆使して、南イタリアを代表するパワフルで美しいワインを造り出してきました。古代から伝わる「アリアニコ」というブドウを純粋に活かしたワイン「タウラージ」は、「ガンベロ・ロッソ」というイタリアワインガイドにおいて、最高評価であるトレビッキエーリ(グラス3つ)を何度も獲得しています。
南イタリアを代表するだけでなく、世界的に注目を浴びるワインを造り出すワイナリーの一つ。今後もアントニオ・カッジャーノから目が離せません! |
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